情報セキュリティ研究室(佐々木 良一 教授)

研究概要

情報セキュリティ技術の研究

インターネットと電子商取引の進展に伴いセキュリティ技術がますます重要になってきています。本研究室では、安全を守る各種のネットワークセキュリティ技術だけでなく、新しいインターネットアプリケーションを可能にするため、暗号応用やセキュリティ評価などのセキュリティ技術の研究を進めます。

(左下は、情報処理学会コンピュータセキュリティシンポジウム2009で行われた不正侵入対策に関するコンテストMWSカップ2009での総合優勝の記念写真)

情報セキュリティ研究室のサイト
http://www.isl.im.dendai.ac.jp/

教員紹介 佐々木 良一(ささき りょういち) 教授

佐々木 良一 教授
所属学協会、学位、職歴など
  • 所属学協会: 情報処理学会、電子情報通信学会、日本セキュリティ・マネジメント学会、情報ネットワーク法学会、IEEE、日本ペンクラブなど
  • 学会委員: 日本セキュリティ・マネジメント学会会長、IFIP (国際情報処理連合) TC11 日本特別代表など
  • 学位: 工学博士(東京大学)
  • 職歴:
    • 日立製作所(1971.4 - 2001.3)
    • 現職(2001.4 -)
  • 専門分野: 情報セキュリティ/ネットワークセキュリティ、暗号応用、リスクコミュニケーション、デジタルフォレンジックなど
  • 担当科目: 情報ネットワーク - 2年前期/情報ネットワークの基礎と暗号技術 - 3年後期/ネットワークセキュリティ - 4年前期
  • 表彰: 電気学会著作賞、情報処理学会論文賞、功績賞、総務大臣表彰など
  • その他: 内閣官房情報セキュリティ補佐官、国立情報学研究所客員教授

教員紹介 猪俣 敦夫(いのまた あつお) 教授

猪俣 敦夫 教授
所属学協会、学位、職歴など
  • 所属学協会: 情報処理学会、電子情報通信学会、日本セキュリティ・マネジメント学会
  • 学会委員: 情報処理学会CSEC, SPT委員、電子情報通信学会ISEC委員、IEICE英語論文誌委員、内閣官房サイバーセキュリティセンター情報セキュリティ人材育成WG委員、など
  • 学位: 博士(情報科学)
  • 職歴:
    • 独立行政法人科学技術振興機構(2004.4-2008.2)
    • 国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学 准教授(2008.3-2016.3)
    • 現職(2016.4-)
  • 専門分野: 情報セキュリティ:暗号理論(公開鍵暗号と実装)、システムセキュリティ(IoT、制御システム)、ネットワークセキュリティ(マルウェア解析)
  • 担当科目: 情報ネットワーク -2年前期、情報ネットワークの基礎と暗号技術 - 3年後期、ネットワークセキュリティ - 4年前期、情報メディア学特別演習 -大学院
  • 表彰: 情報処理学会論文賞、(ISC)2 Asia-Pacific Information Security Leadership Awards
  • その他: 株式会社ベネッセHD情報セキュリティ監視委員、足立区個人情報保護審議委員、など

教員紹介 柿崎 淑郎(かきざき よしお) 助教

柿崎 淑郎 助教
所属学協会、学位、職歴など
  • 所属学協会: 情報処理学会,電子情報通信学会,IEEE
  • 専門分野: 情報セキュリティ,電子認証,アイデンティティ管理
  • 学位: 博士(工学)
  • 担当教科: サーバ設計論 - 3年前期/サーバプログラミング演習 - 3年前期/プログラミング入門 - 1年前期/データ構造とアルゴリズム - 2年後期/データ構造とアルゴリズム演習 - 2年後期

研究事例

多段追跡システムの開発

多段追跡システムの開発

サイバースペースにおける最近の攻撃は、多くの踏み台PCを使用したり、ロボットのように動かせるようにしたPC(ボットPCという)に不正プログラムを用いて攻撃を代行させたりと非常に巧妙になっています。従来の研究は、ボットPCを見つけるまでの研究が中心でしたが、これでは根本的な解決を得られず、新たなボットPCが生み出される事を止められません。私たちは、MWSカップ2009で優勝した不正侵入対策の知識や各種のトレースバック手法、統計解析手法を導入することにより、ハッカーを逆探知することのできる「多段追跡システム」の発案・開発に取り組んでいます。

デジタルデータの証拠保全システム

デジタルデータの証拠保全システム

訴訟に発展するような事件が起きた場合に、個人の行動が「正当なものである」と証明するには証拠が必要です。しかし、デジタルデータは紙と違って改ざんしてもほとんど証拠が残りません。そのため、本研究ではデジタルデータの証拠保全を確実に行うための研究を実施しています。例えば医療現場における、カメラ撮影、作業記録、心電図などのログの正確な保存を行えるようにするとともに、暗号技術を高度に用いることによりログの内容や前後関係の改ざんの検知が可能なシステムの開発を行っています。このシステムは、医療行為や企業における経営活動に不正がない事を証明するための活用が期待されます。

多重リスクコミュニケータの開発

多重リスクコミュニケータの開発

企業や社会はいろいろなリスクを抱えており,1つのリスク対策(たとえばセキュリティ対策)が,新しいリスク(たとえばプライバシーリスク)を発生させるということも多く、「リスク対リスク」あるいは「多重リスク」の時代を迎えているともいえます.このような時代には,いろいろなリスクやコストを考慮しつつ,望ましい対策案の組み合わせに関し,経営者や顧客,従業員など意思決定関与者の合意を形成していくことが必要となります。この過程を支援するため最適化機能や豊富な入出力機能を持つ「多重リスクコミュニケータ(MRC)」というシステムを開発しました。このシステムを個人情報漏えい問題や不正コピー対策問題などに適用することによりバランスの良い現実的対策の実現が可能となっています。

研究室の生活

研究室の生活

大学生の本当の知識とは、自分で考え、新しい事に取り組み、発表して色々な意見を聞くという課程から身につくものです。そういう意味で卒業研究を重要視おり、特に人と違う事を行い、細かい部分でもいいから世界トップを狙うという方針で指導しています。週1回の研究室会議では、進行状況確認、アイディアジェネレーション、学会発表が近づいたらチェックを行うなどしています。高い目標を置き自らが挑戦していく事が重要ですので、修士課程では国際学会で発表し、論文採用されるまでを目指しています。また、学外の方との勉強会の機会を積極的に作り、学生も参加して議論しています。これはリアルなニーズを知る事が一つ、そして日本のトップクラスの研究者を肌で感じ、自身の研究にも自信を持てるように成長していく為でもあります。実用性のある研究テーマを考慮しているので、企業や自治体との共同研究に発展するものもあります。

先輩の声

情報セキュリティに関して興味を持ったのは、色々な分野につながっているから。セキュリティを研究する上でハードウェアとソフトウェア両面の知識、ネットワークの知識も必要ですし、全ての分野に知識が無いと多分セキュリティってわからない。どんなこともやろうと思えばセキュリティの話になりますから。その部分が面白くて、セキュリティ中心にやっていくようになりました。(修士課程 M.K)

私は当初プログラミングが得意ではなかったのですが、先輩が演習で、設計書や企画書から作れるようフォローしてくれました。同じような研究に携わる方は多くいらっしゃるので、内容が類似したり方向性が同じだったりすると、個性を出していくのが難しくなります。その中でも私はこの部分の情報漏洩対策をきちんと守ります!という特徴を出していくように気をつけています。佐々木先生の印象は穏やか。そして面倒見がいいです、何でも持っていけば聞いて話をしてくれますので。(修士課程M.F)

この分野を目指す方は、何よりパソコンに興味をもっているのが一番。使い慣れておけば自分で少しでも調べようとする、分からないことがあったら調べる、そういう姿勢で取り組んでると興味って湧いてくると思います。 (学部生T.T)

当研究室希望の諸君へ

研究室指導教員から、受験生および研究室を目指す学生向けへのメッセージです。

技術者であることは非常に面白くて、幸せなことだと思います。
過去の長い長い人々の知的活動の成果を自らの中に取り込める事、そして自らの研究の結果が次の世代へと繋がっていく事。そういう長い長い知的活動の歴史の1ページに加われるというのは非常に幸せなことではないかと思います。
次の世代に向けて何かを残すには、人と違う新しい事をやらなくてはならない、つまりはオンリーワンになれるのです。同時にもう少し頑張るとその分野でナンバーワンになれる。
その中で私達はたまたま情報セキュリティの研究をしているわけですが、ぜひ技術者であることの幸せ、研究ができることの楽しみを一緒に分ち合えればいいと思っています。

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