セキュリティ/Web空間

知的メディア研究グループ

  • 自然言語処理
  • 人工知能

ソーシャルメディアを活用するための知的処理技術の研究

Twitter, Instagram に代表されるソーシャルメディアは、人々の日々の思いを反映する巨大な情報源です。そこで話される内容やユーザ同士の関係を分析することで、世論の動向から友達関係の深さまで、幅広い情報を得ることができます。これらの情報を活用することで、自社製品の評判を知りたい企業から、円滑なコミュニケーションを求めるユーザまで、幅広く支援をすることができます。本研究グループでは、ソーシャルメディアの分析とユーザ支援のための知的システムの研究・開発をしています。

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教員紹介

山田 剛一講師

Koichi YAMADA

2002年に東京電機大学 情報メディア学科に助手として着任。現講師。
言語理解・情報検索・メディア統合の研究に従事。
言語処理学会、人工知能学会、日本認知科学会、情報処理学会、電子情報通信学会、計量国語学会、日本語文法学会、ACM ほかの会員。
動植物の観察、写真・映像撮影、音楽鑑賞が趣味。

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研究事例

ソーシャルメディアにおけるユーザコメントの分類とフィルタリング

ソーシャルメディアでは、あるユーザのコンテンツ(発言、日記、動画など)に対して別のユーザがコメントをします。その内容は、単なる感想もあれば、反論するもの、関連コンテンツを提示するものなどさまざまです。また、話題になるようなコンテンツであればコメント数が膨大になることも珍しくありません。そこで、ユーザが読みたい種類のコメントだけを読むことができるよう、使用語彙・文体・文末表現といった言語表現の分析に基づく、コメントの分類およびフィルタリングの研究をしています。

新しい語の広まりの予測

みなさんは自分たちの世代でしか使わない言葉を使っていることでしょう。人は辞書にある言葉だけでなく、日々生まれる新しい言葉を使っていくものです。新しく生まれる言葉には、流行が終われば消えてしまう語と、いつかは辞書に載るようになる、やがて世代を超えて使われるようになる語があります。ソーシャルメディアでの語の使われ方から、廃れる語か定着する語かを予測する技術を研究しています。

オノマトペによるレシピ情報の検索

Cookpad、楽天レシピといった、料理のレシピが掲載されているサイトが広く利用されています。これらのサイトではレシピをキーワードで検索することができますが、キーワードだけでなく、ふわふわ、さくさくといった、姿や食感を表す語(オノマトペ)で検索できるようにする研究をしています。ふわふわ、さくさくした料理とは、どのような食材でどのような調理法をするものなのか、あらかじめ分析をしておくことにより実現します。オノマトペには複数の使われ方をするものがあり、例えば、つるつる、では表面の状態を表している場合と、麺類などの食感を表している場合があり、これらを区別して扱えるように工夫をしています。

研究室の生活

知的メディア研究グループでは、他研究室と合同の週に1度の研究ミーティングがあり、複数の教員からの助言を受けながら研究を進めることができます。また、教員との個別のミーティングも不定期に行っています。サーバのPCはインターネット経由で利用できますので、研究室でも自宅でもソフトウェア開発をすることができます。 年間行事としては、定例の懇親会のほか、不定期の各種イベントがあります。

先輩の声

現在、レシピサイトで実際に使われている擬音語から情報を収集し、それを検索システムに利用する研究をしています。 この研究テーマを決めるにあたり、山田先生がしっかりと相談に乗ってくださったおかげで、具体的なビジョンが見え、自分の興味のある研究が出来ています。 また、研究を進める中でも、常に気にかけてくださり、分からないところを丁寧に教えてくださるので、途中でくじけることなく研究を進めることができています。 Web上から必要な情報を集める能力は、社会に出てからも様々な場面で活用できる能力だと思っています。 その能力を学ぶことができるこの研究室で、実際に学んだことを社会に出てからも生かしていきたいと思います。

当研究室希望の諸君へ

研究室指導教員から、受験生および研究室を目指す学生向けへのメッセージです。

言葉の意味や使われ方に興味がある人、会話ボットなどの対話システムに興味がある人、一緒に研究をしましょう。